Q 先日、父が亡くなり、遺言書が見つかりました。
遺言書(公正証書による遺言を除く)の保管者又は発見した相続人は、遺言者の死亡を知った後、遅延なく遺言書を
家庭裁判所に提出して「検認」を請求しなければなりません。(自筆証書遺言と秘密証書遺言の場合)
封印のある遺言書は、家庭裁判所で相続人等に立会のもとの開封しなければならないことになっています。
検認とは、相続人に対し遺言の存在及びその内容を知らせるとともに、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署
名等検認の日現在における遺言書の内容を明確にして遺言書の偽造・変造を防止するための手続きです。遺言の有
効・無効を判断する手続きではありません。
検認には、1)遺言書、2)遺言書検認申立書、3)遺言者の戸籍謄本(除籍謄本)、4)相続人全員の戸籍謄本を揃えて遺
言者の最後の住所地の家庭裁判所に持参します。
家庭裁判所では相続人に立会いのもと遺言書を開封され、検認が行われます。検認を受ける前に遺言書を開封して
はいけません。検認が終了してはじめて遺言を執行することになります。遺言執行者(遺言を執行する人)は遺言の
中で指定されますが、通常、弁護士や司法書士といった法律の専門家に依頼するのが一般的です。
なお、公正証書遺言の場合は検認の必要はありません。